[書評]グロースハッカー
話題の「グロースハッカー」を読みました。グロースハッカーというのは、”プロダクトやサービスの成長(Growth)を担う役職”のことです。ネット記事のタイトルでよく見かけるのですが、たぶんこのテーマで単行本になっているのははじめてだと思います。
グロースハッカーは、伝統的なマーケティング戦略を放棄し、検証・追跡・測定が可能なものだけを用いる。彼らの武器は、CMや宣伝や資金ではなく、電子メール、PPC(ペイパークリック)、ブログ、プラットフォームAPIだ。古い世代のマーケターが”ブランディング”や”マインドシェア”などの漠然としたものを追い回している間、グロースハッカーはひたすらユーザーと成長を追跡する。
読んでみて思ったのは、グロースハッカーってのは「まずはできるだけお金をかけずにサービスを成長させようと頑張れる人」ってことだなと。例えば、
【クライアント】
operon0405
【プロダクト(コンテンツ)】
オペロンのビール日記
http://operon0405.hatenablog.com/
【KPI】
UUの増加
をゴールにできることを考えてみるだけでも、
- ブログを書いたらFacebookやTwitterに投稿する
- ブログのURLをメールの署名に入れる
- FacebookやTwitterのプロフィールにブログのURLを載せる
- 会った人にブログをやってることを言う
- 書評を書いたら著者にリプライを飛ばす
などなど、出来ることは沢山ありそうですね。ちなみに12月18日現在各種SNSと連携していないのは意図的です。
他にも気になった部分をメモ。
・グロースハックとはツールキットというよりも、マインドセット(考え方)だ。
・グロースハックのマインドセットは、製品発表の数週間前に始まるのではなく、製品の開発・設計フェーズから始まる。
・サービスが開発されるのに任せるのは、もうやめよう。われわれはアイデアの提供ルールとガイドライン、そしてフィードバックによって開発に影響を与えることができるのだ。
・クチコミが生まれるのは運ではない。魔法でも、偶然でもない。なぜ話題になり、共有されるのかには科学的な理由があるのだ。レシピがあり、公式すらある。(社会学者ジョーナ・バーガー)
・クチコミは偶然には起きない、設計するものだ。
実は「クチコミは偶然には起きない、設計するものだ。」ってのが一番気になったので、著者の「なぜ「あれ」は流行るのか?―強力に「伝染」するクチコミはこう作る!」を読もうと思いました。
月刊事業構想でも同じくグロースハッカーがテーマになっています。
MONOCO,nanapi,Sumally,ランサーズ,Store.jpなんかの事例も載ってます。